もう「安物買いの銭失い」はしたくない!ショッピングモールサイトでは無名メーカーに注意

無名メーカーアイキャッチ

この記事のアイキャッチのオリジナル画像は下記サイトより拝借しております。
Original Photo by すしぱく on ぱくたそ

上手な買い物って難しいものですね…。
こんにちは、雷奈(@raihatori)です。

年度末・3月となりました。この春に進学や就職、転勤等を控えている方は、新生活に備えていろいろなアイテムを買い揃えようとしているかと思います。今回はこの新年度に向けた買い物需要増加を見据えてのお話です。

タイトルにも入っていますが、皆さんは「安物買いの銭失い」ということわざをご存知でしょうか?欲しかった商品を安価でゲットして一時的には満足していても、すぐに故障したり不具合が多発したり等で結局お金の無駄遣いをしてしまったと後悔することを意味します。

最近はAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピング等大手ショッピングモールサイトにおいて、この「安物買いの銭失い」をするケースが多発しているように思えます。

今回は私自身の体験談も交えて、ショッピングモールサイトで「安物買いの銭失い」が発生する原因と対策について取り上げていきます。

ショッピングモールサイトで買い物をする頻度が高い方は、後悔しない上手な買い物をするためにもご一読いただけますと幸いです。

ショッピングモールサイトに巣食う無名メーカーの闇

無名メーカー製品の一例

大手ショッピングモールサイトでは今まで一度も名前を聞いたことのないようなメーカーの商品をちらほら見かけます。こういった知名度が低い不審なメーカーのことを、本記事では「無名メーカー」と呼ぶこととします。

※特に中国に拠点をおくメーカーが多いため、「中華メーカー」と呼ばれることが多いです。

日本語への翻訳が上手くできていないのでしょうか、製品説明文内の日本語の表現がものすごくおかしいと感じます。

商品名には製品の露出度を上げるためなのか、商品自体とあまり関係のない単語が含まれていたりします。これだけでも怪しさレベルがかなり高い。

SEO対策だったとしても、
根本的に間違っているような気がするんだけど…

Amazonでの買い物失敗体験談

私も最近、実際に価格の安さに惹かれて無名メーカーの商品を購入した末に大きな後悔をした経験があります。その体験談をお話しましょう。

半年ほど前(2020年9月)のことです。Macの買い替え(Mac Mini→MacBook Pro)に伴い、データの引っ越しのためにいくつか必要なアイテムがあったためAmazonで購入することにしました。

その必要アイテムの一つが「外付けHDD」。Mac自体の買い替えで大きな出費をしたため、HDDはなるべく安価で済ませようと考えて無名メーカーの外付けHDD(750GB)を約4,000円で購入したのでした。

※実は現在、該当製品の販売ページが消滅しているため正確な金額はわからなくなっています。すみません…

それがこちらの「KESU」というメーカーの製品。このメーカーの名前を初めて聞く方が圧倒的に多いと思います。私も購入する時まで知りませんでした。

レビューや評価も確認したところ、多くの先輩ユーザーが高評価のレビューを投稿しており、「これなら安心だ」と思い購入した次第です。今考えると、この選択は間違っていたんですよね…。

実際に商品が届き、データの移行はかなりの時間を要しましたが無事に完了。その後もMac純正のデータバックアップ機能「Time Machine」で使うバックアップ先として継続使用してきました。

ところが、今年(2021年)に入った辺りから接続が不安定に…。しっかりケーブルを接続しているはずなのに、すぐに接続が切断されてしまいます。コネクタの接触不良が発生しているものと思われます。

コネクタの掃除、接続するUSBポートの位置の変更、変換ハブの変更、MacBookのOSのアップデート等といろいろ対策を講じましたが接触不良は改善されず…。これぞ「安物買いの銭失い」です。

この記事を投稿する数日前に無名メーカー「KESU」について調べてみると、Google検索ではメーカー公式サイトは引っかからず、検索結果で見つけた外部サイトでのレビューによると私と同じように「購入してから半年以内に使えなくなった」というマイナス評価のレビューが複数ありました。

あぁ、不正レビューに騙された…」とがっかり。安さに惹かれて無名メーカーを選ぶより、一定の金額がかかったとしても信頼性の高いメーカーを選ぶ方がよかったと非常に後悔しました。

くそっ!やられた!
くそっ!やられた!

Original Photo by すしぱく on ぱくたそ

信憑性が不確かなレビューに踊らされて粗悪品を買ってしまう。今後もまた同じような苦い経験をするのではないかと思い、Amazonで買い物をすることが少し怖くなってしまいました…。

この苦い経験はかなりのトラウマに…orz

後悔しない製品選択のために

では、今後「安物買いの銭失い」の苦い経験を少なくするためにはどういった対策を取ればよいのでしょうか。ここからは「後悔しない製品選択」をするためのチェックポイントをいくつか挙げてみましょう。

【チェック1】多くの人が名前を知っている、信頼性が高いメーカーの製品を選ぶ

日本国内の多くのユーザーが名前を知っているメーカーの製品を選べばひとまず安心です。知名度が高い=信頼性が高いという法則です。

外付けHDDを例にすると、国内メーカーであるバッファローやエレコム、アイ・オー・データ機器(I-O DATA)、東芝等。海外メーカーではウェスタンデジタル(WD)やシーゲイト(Seagate)、シノロジー(Synology)等が信頼性の高いメーカーとして挙げられます。

もう一つ、購入を検討している製品のメーカー名をGoogle等で検索して、メーカー公式サイトや日本国内での正規代理店契約を結んでいる企業があるかをチェックするのも有効な手段です。

もし、メーカー名で検索しても公式サイトや正規代理店情報が引っかからなかった場合、そのメーカーは要注意と思っていいでしょう。

次回外付けHDD買う時は絶対
バッファローかI-O DATAの製品買うわ。

【チェック2】先輩ユーザーのレビューはブログ・YouTube等外部サービスを参考にする

個人的な感覚ですが、最近のショッピングモールのサイト内レビューは信用度が著しく低下しています。「サクラレビュー」「ヤラセレビュー」と呼ばれる不正レビューにより、商品の正当な評価が難しくなってきているからです。

ここ2〜3年、「クラウドワークス」「ランサーズ」等クラウドソーシングサイトを経由して「商品モニター募集」と称し、製品を購入させて不正レビューを書かせる闇バイト案件が蔓延しています。

その他にも無名メーカーの製品の多くに「高評価のレビューを書いてくれたら謝礼品を差し上げます」のように記載された胡散臭いリーフレットが入っており、謝礼の欲しさに釣られて不正レビューを書いてしまう方も多いようです。

この2つを主な原因として、正当評価での商品の検討が難しい状態である「レビュー汚染」が多発しているのです。

レビュー汚染の現状については昨年(2020年)1月に日経ビジネスのサイトに特集記事が掲載されました。読んだことがある方もいらっしゃるかと思います。

不正レビューに振り回されないためにも、先輩ユーザーのレビューはブログやYouTube動画、Twitter等外部のサービスで公開されているものを参考にして検討することを強くおすすめします。

Amazonや楽天市場には、不正レビューに対して
もっと厳しく取り締まっていただけることを願っています。

【チェック3】製品情報を注意して観察する

製品ページに掲載されている製品名や説明文、イメージ画像。これを注意深く観察することも信頼性の高い商品なのかを見極める方法の一つです。

先述のとおり、大多数の無名メーカーの不審商品に共通する特徴に「日本語表現の不自然さ」が挙げられます。製品の購入を検討する前に製品説明文をしっかり読み込むことで「あぁ、この業者は粗悪品を売りつけようとしているな」と判断しやすくなるでしょう。

無名メーカー製品説明文
無名メーカーの製品説明文の一例

ごく一部、日本語の表現がしっかりしている無名メーカーの製品も存在するため完璧に見極めができるというわけではありませんが、ほとんどの無名メーカーの説明文は日本語の表現が不自然なのである程度見極められると思います。

製品名も注意深くチェックしましょう。製品名に製品の特徴や使用目的等との関係性が低い単語が含まれている場合、製品の露出度を上げるための悪質な演出と思われます。

「その言葉、製品名に入れる必要ある?」と感じたら
手を出さない方がいい製品なのかも。

製品のイメージ画像は、画像内に使われているフォント(文字のデザイン)が見極めのポイントです。

日本語としてはバランスが悪いフォントの例

無名メーカーの製品イメージ画像は、大抵の場合バランスが悪く不格好な日本語フォントを使っています。中国語圏で使われる簡体字や繁体字が含まれることがあるため、「中華フォント」と呼ばれることがあります。

イメージ画像内のフォントを見て「なんだかバランスが悪いフォントだな」と感じたら、要注意製品だと思って間違いないと思います。

【チェック4】「サクラチェッカー」を活用する

不審な製品からの有力な自衛方法として、出品されている製品の信頼性を判定できる「サクラチェッカー」というサイトが、最近になって広く知られるようになりました。テレビや新聞、雑誌でも多く取り上げられているので、名前をご存知の方もいらっしゃるかと思います。

実際に、今回粗悪品として取り上げた「KESU」の外付けHDD(私が実際に購入したものとは別仕様の製品ですが)をサクラチェッカーに通してみると、案の定「信頼性が非常に低く危険な製品」であるという判断となりました。

管理人の「ゆう」さんは不審レビューを書いてお金を巻き上げている人々が集まる犯罪者組織に、いわゆる「スパイ」として潜入してそこで得られた情報をシステム開発に活かしているそうです。

リスクの高い現場に身をおきつつ、消費者のために日々開発・運営に取り組まれていることに敬意を表する次第です。

現在はAmazonのみの対応ですが、近い将来楽天市場やYahoo!ショッピングにも対応予定とのこと。対応サイトが拡充されたらより安心して買い物できる環境が整いそうですね。

製品を見極めて納得のいく買い物をしよう!

ショッピングイメージ

Original Photo by すしぱく on ぱくたそ

今回は新生活に備えた買い物需要の増加に合わせて、ショッピングモールサイトに巣食う不正レビュー問題と対策についてお話ししてきました。

昨年(2020年)から続く新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の影響により、感染を恐れて実店舗での買い物を避け、ショッピングモールサイトの利用が多くなっている方もいらっしゃるかと思います。

感染症予防に伴うショッピングモールサイトの需要増加を狙い、不正レビューを駆使して粗悪品を売りつけようとしている悪質な無名メーカーが皆さんを狙っています。

もちろん、不具合が全くない完璧な製品を選び抜いて入手することは難しいのですが、「こんなもの買うんじゃなかった…」と後悔する可能性を少しでも減らすために、今回の記事をお役立ていただけると嬉しいです。

粗悪品や不正レビューに十分注意して、楽しい通販ライフを!
私も用心します。

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